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瘀血(おけつ)について

漢方薬の教科書

「金匱要略(きんきようりゃく)」には、婦人病について特に詳しく載っています。
・ 婦人妊娠病脈症
・ 婦人産後病脈症
・ 婦人雑病脈症
その中で漢方薬の独特な考え方に、「瘀血(おけつ)」という言葉があります。

瘀血(おけつ)

昔から言い伝えられている古血、血の道のことです。

症状

のぼせ・いらいら・肩こり・目の疲れ・目の充血・耳なり・口の乾き(口の中の充血)・頭痛・よく眠れない・眠りが浅い・高血圧・低血圧・便秘・シミ・静脈瘤・静脈が黒い・手足のしびれ・手や爪の汚れ・不安感・追いかけられる感じ・急に怒りっぽくなる(感情、感覚が不安定)

ex.漢方の本「金匱要略(きんきようりゃく)」
  → 婦人の病い「癥痼(ちょうこ)」 ⇒ 子宮筋腫(子宮に瘀血がたまる)
ex.肝炎・腎炎・心筋梗塞(古血が内臓にたまる)
ex.血液の病気(肝臓病・リウマチ・膠原病・エリテマ・他難病)
ex.顔のシミ(顔の皮膚は筋肉・血管とくっついているためシミができやすい)
ex.血の道の薬「首より上の薬」:便秘薬・下剤

原因

生理が正常でない 月経過少・月経過多
子どもの数が少ない 出産により血がきれいになる
ex.西丸震哉(生態学者)“人間は滅びる”
出産が正常でない 不妊治療・流産・産後うつ
食生活がよくない 過食・便秘、
味付けが濃い・あくの強い物(産後は特に)の取り過ぎ
ex.イカ・エビ・わらび・ぜんまい
自律神経のみだれ 夜ふかし・夜食・不眠
生活志向の男性化 過度の緊張・運転・アルコール・男女平等・夫婦生活が少ない

治未病(みびょうちす)(病いになる前に治す)

血液のヘドロ化(瘀血)

新陳代謝が悪く、酸素が少なくなる
二酸化炭素が多くなり、老廃物が多くなる
粘稠度が高くなる

体内浄化法

宿便をとり便秘を治す

体質改善

瘀血をとり血液をきれいにする
赤ちゃん 1年
子ども 3年
大人 6年

養生法

治療

血液を浄化する 漢方薬
苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)
肝臓、腎臓を強化する 肝=解毒作用 腎=血の洗濯機
生活の仕方、考え方を変える 不易流行・更年期以後の生き方

努力によって瘀血をとることが過納です。
日頃の養生が大切です。